2011年10月8日土曜日

ウェールズ魂

ラグビーのワールドカップも、準々決勝が始まったようです。
僕自身は、(子供のころ「スクール・ウォーズ」は見たけれど)ラグビーに特に興味があるわけではないのでそれほど気にはかけていないのですが、最近街に出るとイングランド代表のユニフォームを着た人(サポーターなんでしょうね)を多く見かけたり、パブで試合を見ている人もいたりすることを考えれば、やはり注目されているんでしょう。そういえば、開幕直前に読んでいた「タイム」紙では、出場国のプロフィールを特集していましたっけ。

ともあれ、イングランド(←「イギリス」じゃありません!)は、ラグビー発祥の地ということもあり、世界ランキングも第4位にあるようなのですが、やはりフットボール(サッカー)に比べたらそれほど熱くはなっていないようです。なので、今日、イングランドはフランスに負けたものの、別にロンドン中が落胆しているということもありません(ただ、今日の夕方、ピカデリー・サーカスのキューピッド像の周りにいつも以上の人だかりができていたのは、もしかしたら今日の敗戦と関係しているのかもしれません。)。これがフットボールなら、もっとすごい騒ぎになっていたことでしょう。

でも、イギリスの中には、おそらく今、とても熱くなっている国があるはずです。

それは、ウェールズ。

ちょうど昨日イングランドが負けた一方で、ウェールズは、アイルランドを下して、20何年か振りの準決勝進出を決めました。で、ウェールズといえば、他のイギリスの構成国とは(多分)異なり、ラグビーがフットボールを上回る人気で、もはや国技というべきお国柄。そして、ウェールズのラグビーファンは、ラグビーファンであることにとても誇りを持っているようで、以前訪れたカーディフのゲイの宿のオーナーは、「パブで飲んだくれて暴れたりするのはフットボールファンのやることさ。ラグビーファンはそんなことはしない」と言って憚りませんでした。
ウェールズのラグビーは、産業革命後に発展した炭鉱業の鉱夫のレジャーとして発達したものという話を聞きましたが、ともあれ、ラグビー独特の「精神」がウェールズ人の誇り高いアイデンティティにマッチしたんじゃないかな、と思わずにはいられません。

そういったことを考えれば、今、ウェールズ全体が熱くなっていることは想像に難くありません。カーディフなども、おそらく一種独特なムードになっているのでしょう。

カーディフに行って、ウェールズ、そしてウェールズ人の誇りの高さを垣間見た僕としては、ことラグビーに関してはイングランドよりもウェールズに肩入れしたくなってしまいます。そして、それゆえに、今、カーディフに行って、そういったムードにちょっと浸ってみたいな、ともふと思ってしまったのでした(まあ、きっとできないけれど。)。

0 件のコメント:

コメントを投稿