今日朝目が覚めると、時計は午前の10時前!
最近なぜか妙に疲れているのですが、それにしても少し寝坊しすぎでした。
で、ちょっとメールチェックしようとパソコンを立ち上げると、パソコンの示す時間はちょうど午前9時。
…あれ??
そうなんです。今年のサマータイム(BST)は夕べの真夜中に終了して、時間はグリニッジ標準時(GMT)に戻っていたのでした。
なんか寝坊したのに1時間得した気分になってしまいました。
それはさておき、昨日は、久しぶりにちょっと郊外に行こうということになり、計画して久しくも何度も立ち消えとなっていたウィンザーに行こうということになりました。
ウィンザーというのは、今のイギリス王家がウィンザー家ということからも分かるように、イギリス王室の居城として現在も使われており、女王は週末の多くを実際ウィンザー城で過ごしているとか。
でも、このウィンザー城、確か1992年かに大火災を起こしてしまい、その再建資金に窮した結果、城の一部公開を行うようになったということで、王室にとっての災難は、我々にとってはありがたい事となってしまったわけで。
さて、このウィンザーに行くには2通りのルートがあるのですが、今回は、多くの人が選ぶであろうパディントン駅から向かうこととしました。
でも、ロンドンの地下鉄は、週末になると工事をやって運休する路線が増加します。そして折り悪く僕らがパディントンに向かう最短ルートの路線は見事に運休していました。で、しゃーないので、乗り換えの回数を1回増やしたわけですが、その乗り換え駅とはBaker Street、つまり、「ベーカー街」です。
で、ベーカー街といえば…!
連絡通路の壁一面、このシルエットで覆い尽くされていました。これはこれでおしゃれですね。
で、パディントンからSlough(スロウ…まあ、イギリス英語なのでむしろスラウと聞こえるわけですが)まで都市間連絡列車で行き、そこからウィンザー行きの支線の2両編成のディーゼルカーに揺られること6分、ウィンザー&イートン・セントラル駅に到着です。パディントンからの総旅行時間は40分弱かな(乗り換え時間込み)。
ロンドンからちょっと離れただけなのに、とてものどかな雰囲気です。でも、さすがに王室とゆかりが深いということもあるのでしょうか、どことなく品があり、観光客相手のショッピングモールなども決してごちゃごちゃしていません。小鴨が「なんか軽井沢みたい」と言ったのは、蓋し至言でしょう。
で、駅を出てしばらく歩くと、すぐに目に飛び込んでくるのがウィンザー城の外郭。
うーん、こんなに近くにあるとは思わなかった…。
で、入場料を支払い(大人16ポンド、学割15ポンド、でも1年間は何度でも再入場可能)、安全検査を通って中に入るわけですが、歴史的には1000年前にまで遡る城ということもあり、決して豪華絢爛というわけではありません。むしろ、「現代まで最良の状態で残っている古城」といったほうが正確なのでしょう。
考えてみれば、イギリス人っていうのは、古い建物を改修しながら使い続ける性質があるので、ウィンザー城などは、まさにそういったイギリス人気質の権化のようなものかもしれませんね。
エントランスから中心部を臨む。
真ん中の大きい建物は、いわば本丸のようなもので、ここは非公開。
で、内装なんですが、これはロイヤル・コレクションの絵画や、それが飾られているもろもろの内装を含めてとても豪華で見事です。ルーベンスやヴァン・ダイクといった名匠たちの絵画が普通に飾られているのは圧倒です。でも、決して必要以上にゴテゴテしていません。そう、どこかの国のように…。
うーん、おフランスのこの宮殿は、確かに見事なのですが、とにかくいろんな意味で凄過ぎて、お腹一杯になってしまいました。そりゃ、一説によれば、そのせいで財政難になって、これがフランス革命につながったくらいなのですから。その一方、ウィンザー城は、その腹八分目感がちょうど心地よいようにも思えました。
なお、ウィンザー城のもろもろの建物の内部は撮影禁止でしたので、興味のある方は是非足をお運びください。見る価値は十二分にあります。
そうそう、ウィンザー城は、もともと(戦争に備えた)城郭として出発していることもあり、立地条件は日本で言う平山城と同じようなものです。ということは、城からの見晴らしはなかなかのもの。加えて季節は秋真っ盛り。色づいた木々がとてもきれいでした。
で、ロンドンに帰ってきて今一度パディントン駅を見返すと、これはこれでなかなか風格のある駅です。今にも蒸気機関車が入ってきそうな感じすらします。これが、ダックが誇っていた大西部鉄道の風格なのでしょうか(パディントン駅は、かつての大西部鉄道のターミナル駅で、いまでもFirst Great Western鉄道のターミナル駅として機能しています。)。
0 件のコメント:
コメントを投稿