2011年9月17日土曜日

秋刀魚の歌

さんま、と聞くと、ふと思い出すのが、佐藤春夫の「秋刀魚の歌」という詩。
「さんま さんま /さんま苦いか塩っぱいか」のフレーズで有名なやつですね。
この詩を始めて読んだのは、おそらく中学受験の前に通っていた塾のテキストなのだと思います。
その時は、この詩の背景などは知る由もなかったのですが。

時代は下り、さんまといえば、明石家さんまを連想することも少なくないわけですが、まあ、それもよしということで。あ、そういえば、さんまは僕が出た学校を受験したことがあったとかないとか。噂の域をでないけれども。

で、中国に行ったら、中華語圏のトップシンガーであるジェイ・チョウ(周杰倫)がそのヒット曲の「七里香」で「秋刀魚的滋味 猫跟你都想了解」(ここでは、「你」が「you」、「跟」が「and」、「都」が「all」をおよそ意味することさえ分かれば、漢文読みすることで、何を言っているかご理解いただけることと思います。)などと歌っていて、「おや、さんまがこんなところにも」と思ったこともあり。

あ、そうそう、この曲は、おそらく日本人駐在員の定番ソングでしょうし、実際いい曲だと思います(七里香=沈丁花は僕の一番好きな花の1つなこともあり、贔屓目もあるのでしょうが。)ので、ここにもMVをのっけておきましょう。このPV、どうも日本で撮影したもののようですね。まあ、中国(ないしは中華語圏)にいれば、誰もが一度は目にしたことのあるものですが。


さて、昨日presessionalが終わった僕は(まあ、成績も返ってきましたが、クラスの中では「中の中」といった感じでした。それよりも、今の自分の英語が大学にはどのように評価されるのが分かったことの方にむしろ価値があるのでしょう。)、今日は全く家から出る気がなく、逆に外に出たい小鴨は一人でヴィクトリア&アルバート美術館とノッティング・ヒルをはしごすると言って、昼ころ出て行きました。

で、昼飯は独りで食べることになったわけですが、昨日最寄の日本食ショップで買い込んできたのがさんまです。今年はさんまは安いのでしょうか、ロンドンですら1ポンド/匹というのは驚きでした。
ロンドンでさんまを焼く、というのは、さまざまな「妥協」を余儀なくされます。まず、魚焼きグリルなどはあるわけがなく、焼き網もBBQ用のごっついやつがありこそすれ、オール電化のこの家では使いようもありません。・・・というわけで、今回は、さんまをフライパンの上で焼くということになったのでした。

でも、さんまというのはご存知のとおり、脂が多くて煙が濛々と出やすい魚。においだってハンパじゃありません。なので、においが他の部屋に移らないようドアを閉め、窓を開け、かつ換気扇をMAXにするのはせめてもの努力。出来上がりは、こんな感じ。ありゃ、頭の向きが反対か?まあ、許してください。



フライパンで焼いたので、網目状の焼き目をつけることができず、皮が一様に焼けていること、フライパンの直径がさんまよりも小さかったので、丸めて焼いてしまった結果、さんまが猫背になってしまったのはご愛嬌。また、面倒臭くて味噌汁を省略したので、替わりに「米のエキス」で代用(?)。大根やレモンを買い忘れたのも若干痛いですが、これも妥協のしどころ。

それにしても、このさんま、十分脂が乗っていて、ロンドンで食べているのが信じられないくらいおいしかったです。加えて、さんまという魚は、日本酒との相性が絶妙なんですよね。

・・・結果、骨だけになったさんまと2合ほどの日本酒を流し込んで昼からほろ酔い気味になった僕とがいたのでした。

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