井上陽水の曲に「なぜか上海」ってのがあります。
この曲、僕の松山時代の友人がカラオケで(それはそれはインパクトのある声で)歌っていましたし、もしかしたら上海駐在員のカラオケの定番ネタなのかもしれませんね。
でも、この曲、実際に歌ってみるととても難しいんですよね。少なくとも僕にとっては。というか、全体に井上陽水の曲は難度が高いように思うんですが(その他カラオケでマジで難しいと思うのが宇多田ヒカルかな。)、「なぜか上海」は、陽水がこれまた飄々と歌ってしまうのでついつい歌いやすそうに思えてしまうところがまた厄介なところです。
うーん、どこが難しいといえば…
・「ちょうどいやらしい程度の高さ」の音が続いた後、サビ(「海を越えたら~」以降の部分)が更に高くなる(転調もしてるのかな?僕はあまりそういったことに詳しくないんだけど。)。
・「も、もそっと」とかいう、感覚的な歌詞についていけない(こういうのは、音符をイメージしつつ歌ったらだめなんでしょうね。)。
それでも、僕はこの歌、結構好きなんですよ。
もうずっと前(おそらく25年以上前?)の曲にもかかわらず、今の上海にもしっくり当てはまるような感じがして。なんて言うんだろう、夜にバンドの辺りや、そのちょっと裏側あたりの「妖しさ」とか(そして、それは、僕が好きな上海の一風景でもあります。)が、曲の中に十分表現されているような気がしてならないんです。
で、youtubeを漁っていたら、こんな動画も出てきました。1986年のライブで、バックバンドは安全地帯。コーラスに玉置浩二が現れるなど、なかなか聴き応えがあります。
これを改めて聴いてみると、サビのリズムは、どうも二拍三連(そうでなくても速度が半分になった上での三連符系のリズム)で構成されているようですね。今までぜんぜん意識していなかったんだけど。
もともと三連符とか8分の6拍子とかのリズムが好きな僕としては、僕がこの曲が好きな原因はこれにあるのかな、とすら思います。
…そういえば、浦東に住んでいたころの家は、黄浦江からもそう遠くなく、家の窓からも川がちょっと見えて、川を進む船の汽笛の音なんかも印象的だったなぁ。川といえば、ロンドンにもテムズがあります(かつ、汚さも黄浦江並みです)が、周囲の建物と一緒に作り出すエキゾチシズムという意味では、むしろ上海の方に軍配が上がるように感じます。
ちょっと古い写真(2006年)でごめんなさい。夜の上海。定番の「外灘3号」のバーのテラスからの眺め(実を言うと、僕の結婚式の二次会。この日は滅茶苦茶暑かった!)。
今は、歩道がより拡張され、道路の下にバイパスのトンネルができています。
本当にいろいろなことがあったけど、実のところ、僕は、自分が感じている以上に上海になじんでしまっていたんじゃないか、と思うと共に…
なぜか上海がとても懐かしくなってしまったのでした。
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