2011年4月28日木曜日

ウェールズの陶器(ウェールズ旅行その3)

こちらはまだ28日。ロイヤル・ウェディングの前夜です。
ここボーンマスでは、それほどたいした盛り上がりがあるわけではありませんが、それでも、今日はなにか空気がざわざわしているような、そんな感じです。
テレビも、改めてよく見れば、結婚ネタを色々流しています。
通っている語学学校の生徒も、少なからずロンドンに出かけたようです。でも、僕らは明日は学校に行き、11時からはおそらく食堂でロイヤル・ウェディングを見ることになるのでしょう。

そういったウェディングムード一色の中、とりあえずカーディフ旅行記をまとめておきたいと思います。

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最終日にカーディフ城の見学を終えた僕たちは、国立美術館に行きました。イギリスの国立美術館は、例えば大英博物館もそうなのですが、無料なのがうれしいところ。とはいいつつ、別に美術館めぐりにはまっているわけでもない僕たちとしては、まあ、帰りの列車までの時間つなぎ的な気持ち半分で訪れたのでした。


これは、美術館の隣の言ってみれば市役所。このあたりは官庁街で、カーディフ大学もあります。建築様式についてはずぶの素人ですが、これは、エドワード朝時代の様式だとのことです。美術館の外観、画像加工するのを忘れたのでごめんなさい。でも、こんな感じの建物だと思っていただければ幸いです。

で、実際に入ってみて、2階から見学を始めたのですが、これが結構見ごたえがあり、とても充実した時間を過ごすことができました。絵画については、ルネサンス期から印象派、後期印象派(このあたりの絵の充実度の高さが意外でした。)、そして現代アートまで一通りを全て概観できるようになっています。
でも、僕のツボにはまったのは、ウェールズの陶磁器のコーナー。世界広しといえどもウェールズ陶器のコレクションの充実度はここを差し置いてほかにはないんじゃないか、と思います。

ただ、ウェールズの陶磁器は、そんなに高級感あふれるものばかりというわけではなく、むしろ庶民の使う食器の流れなのかな、というのが正直なところ。でもそれを逆に言えば、妙な親しみを感じるわけで。なので、上海の博物館で景徳鎮コレクションを見たときとはまた違った意味の刺激を受けました。うん、柳宗悦はやっぱり正しいな、とか偉そうなことを考えてみたり。

いや、絵付けのデザインなどは、ここかしこで突っ込みどころ満載のものが少なくなかったのですが、僕の心をびんびん刺激したのは、次の2つです!


ちょっと見難いかな?これ、アジアをイメージした絵付けとの由。東南アジアを思わせるヤシの木々などの熱帯植物っぽいものの中にたたずむ中国風の建物。かつ、それらが中途半端なチープさで描かれているのが魅力です。ほんとにほしいと思いましたよ、これ。

まあ、でも、ウェールズの人々にとってはアジアは遠い世界だから、(彼らの想像による)アジアっぽいものがごちゃ混ぜになっていてもそれはそれでむべなるかな、といったところです。

でもねぇ…


ここまで来ると、突っ込む気力もなくなっちゃいます。
言うまでもなく、これはエデンの園の情景。どっちがアダムでどっちがイブかも僕にはよくわかりません。
うーん、自分たちの宗教の基本なんだから、せめてこの二人くらいはもっとまともに描いてあげなよ、と思ってしまう僕は、芸術の心か遊び心のいずれかが欠けているのでしょうか?

こんな感じで巡っていたら、2階を見終わるだけでも2時間以上かかってしまい、1階を見る余裕がなくなってしまいました。ちなみに1階には恐竜の化石などがあるとか。子供連れには絶好の場所かもしれませんね。

ともあれ、この美術館、かなりおススメです。

その後、食事をし、置いてあった荷物を例のB&Bまで取りにいくなどして、ボーンマスへの帰宅の途につきました。帰りの列車は、やっぱり外見は汚いのですが、中は行きの列車と比べてはるかにきれいな3両編成。イーストレイまでのんびりと過ごし、その後バスに乗り換えてボーンマスに帰りました。

ウェールズ旅行、これにて一件落着!

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