2011年11月6日日曜日

金曜日の出来事(その1・日本大使館辺りにて)

金曜日は、朝から日本大使館(というか同じところにある総領事館)に出頭。
これは、冬休みに予定しているヨーロッパ大陸行きの小鴨のビザ申請に際し(もちろん日本人である僕はビザ不要です。)、僕と小鴨が結婚していることを証明する英文の公式文書が必要になってしまい、…(中略)…ともあれ親から送ってもらった戸籍謄本を携えて結婚証明書の申請をすることになったのです。

(ここで親父への私信)
連絡遅れてすまない。EMSは先週月曜日に届いています。早速の対応ありがとう。

さて、日本の在外公館といえば、上海に住んでいた頃は、上海の総領事館に何度か足を運んだことがあります。上海の日本総領事館は、2005年の反日デモで襲撃を食らったことでご存知の方も多いと思いますが、その後もガードマンが(おそらく24時間体制で)貼り付いており、なんだか物々しい雰囲気でした。投石を受けて至る所がボコボコへこんだ建物外壁も2008年か9年ころまでは生々しく残っていましたしね。
まあ、中国ではそんなに反日なくせに(それともツンデレなだけなのか?)日本の公館に用事のある人は結構な数に上るようでして、開館前には既に2,30人の行列ができているなんてことは当たり前のことだったのです。

…そういった経験もあったので、今回も9時15分の開館前に列に並ぼうと早めに起床。でも、やや寝坊した上に、最寄り駅のGreen Park駅からは大使館とは逆方向にしばらく歩いてしまい、フォートナム・メイソンの前で間違いに気付いてUターン。大使館に着いたのは9時13分ころでした。

が、しかし…

…そこには列と呼べるべきものがありませんでした。ましてや、物々しいガードマンなどいやしません。
僕の前には女性が二人。その後に別の男性と女性が並んだところで開館。でも、僕の前後を挟んでいた4人は、どうも大使館関係者だったらしく、領事部に用事のある一般訪問者は、何と僕が一番乗り!愛想のいい黒人のお兄さんがいる安全検査を通過して、シャンデリアがぶら下がるきれいな待合室で待つこと15分、9時半に第1号の呼び出しがかかって申請手続を行いました。なお、その時点ですら訪問者は僕を入れて4人だけ。

対応された方(もちろん日本人ですが)の対応も日本人らしく親切丁寧で、いろいろフレキシブルな対応もしてもらい、イギリスの「一見まともそうで実はかなり適当」なお役所仕事(や銀行仕事)に苦しめられてきた僕からすれば、「もう、なんて、最高ーーー!」と思わずにはいられませんでした。

それにしても、大使館に向かっている途中、大使館の軒先に日の丸が掲げられているのが目に入った時、僕は、素直に「ああ、きれいだな」と思ったのと同時に、なぜか理由は分からないのですが、妙にほっとしたのでした。そしてそれは、上海では余り感じることがなかった感慨でした。下の写真は、退館後に来た方向と逆から撮ったものです。



さて、手続を終えた僕は、その後ラッセル・スクウェアのいつもの図書館に行こうとしたのですが、何となく別の駅から乗りたくなり、通りをそのまま西へ、Hyde Park Cornerを目指したのでした。
ところで、このHyde Park Cornerにはリビア大使館があり、リビアでの反政府運動が勃発した頃は、(当時の)反政府派を支持する人たちが大使館の向かいに集まって、彼らの旗を広げて集会を開いていました。そして、リビア大使館の前には、それこそ上海の日本総領事館よろしく、入口にガードマンがいて警戒に当たっていたものです。
それが今ではどのようになっているのかちょっと興味が出てきて、リビア大使館を見てきました。



…そこには、以前反政府運動支持者が広げていた旗が掲げられていました。
ガードマンの姿はどこにもありません。

リビアの歴史は、確かに変わっていたのです。

そのことを確認して、僕は、地下鉄駅へと急いだのでした。

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