今日は、4日ぶりにロンドン中心部に出かけました。
で、いろいろごちゃごちゃ回った後、締めは定番の(中華)食材購入目的での中華街入り!
でも、せっかく中華街に来たのだから、ということで、今回は今まで入ったことのないとある広東料理系の店に入ったのでした。
僕たちは、最近夕食は抑え気味にしていることもあり、ローストチキン(いわゆる燒烤の類ですな)、もやしの炒め物、そして海鮮粥を二人でシェア。味はかなり薄味でしたが、サービスで来たリブ入りスープ(排骨湯)は、素材がじっくり煮込まれていてなかなかおいしかったです。
この店、偶然なのか、ロンドンの日本人コミュニティーで評判の店なのだからかは分かりませんが、僕らの周囲2テーブルも日本人でした。これはロンドンに日本人が多いとは言え、珍しい話です。で、通路を挟んで隣り合わせた日本人の4人家族は、お父さんが主導権を握りつつの品定めをしていました(いや、別に聞き耳を立てていたわけではありませんが、このお父さんの声がなかなか大きくて嫌でも耳に入ってきたのです。)。
そして、少なくとも僕の耳に入ってきた彼らのオーダー(の一部)は、
・チンジャオロース(青椒肉絲)
・焼きそば
・ジャスミンティー
で、率直な僕の感想。
…つ、つまらん…。
うーん、この感慨は、別に僕が中国人と結婚して、数年の中国生活経験があって、それゆえ必然的に中華料理経験もおそらく普通の日本人の平均以上と思われる(それゆえのいわば「上から目線」的な発想)からではありません。ただ、余りにもベタ過ぎて。これじゃバーミヤンで食うのと同じだし、味とのコストバランスからすればバーミヤンに断然の軍配が上がるような気がしてなりません(賛否両論あるでしょうが、僕は結構バーミヤンが好きです。)。中華料理、それも広東料理ならば日本人にもなじみやすいし、バリエーションも豊富なんだから、せっかく中華街で食うならもっと色々挑戦したらいいのに!って、他人事ながらとても歯がゆくなりました。
まあ、ベタという以外にも、僕は、なんかこのオーダーそれ自体に何ともいえない違和感を感じずにはいられなかったのです。それはきっと、少なくとも僕が中国で「広東料理屋」に行ったならば、絶対オーダーすることのない組み合わせだったからなのでしょう。
まずはチンジャオロース。小鴨曰く、これはもともと四川料理じゃないかとのこと(少なくとも四川では良く食べられるとのこと。)。wikiや中国語のネット上のソースを見ていると、広東料理屋でも(広東料理風のアレンジで)出されるもののようですが、確かに僕自身が広東料理屋でオーダーしたことは、記憶の限りでは一度もない(少なくとも「広東料理」として食べたいものとして眼に入らない)んですよ。
次に焼きそば。まあ、広東風の焼きそばってのもあるのでしょうが、僕の中で焼きそばといえば、あの上海風の茶色い、太くてぼわぼわしたアレ。いわゆる「上海焼きそば」です。きっとお父さんが注文したのは広東風の焼きそばなのでしょうが、ただ「焼きそば」と聞いただけでは「なぜ上海料理を?」という不思議さを感じましたし、僕が広東料理屋で「焼きそば」を注文したことも、おそらくないんじゃないかな(その代わり、焼きビーフン…特に「シンガポール風焼きビーフン」(星州炒米粉)…は僕の大好物!)。
そしてジャスミンティー。うーん、これはまあ、広東料理屋を問わずどこの中華料理屋でも用意されているお茶ですので、それはそれでいいのでしょう。ただ、僕の個人的な好みからすれば、ジャスミンティーは、比較的味の濃い料理と合わせたいな。例えば北方の料理(北京/山東)とか。ジャスミンの香りは結構個性的なので、料理自体もこれに張り合えるような濃さを求めがちになっちゃいます。
というわけで、広東料理屋では、僕は同席する人が嫌いでない限りプーアル茶を注文しています。プーアル茶、においは癖がありますが、決して食事の味を邪魔することはないんですよね。
…まあ、こんなことを言ってもただの「余計なお世話」なのでしょう。料理たるもの、みんなが食べたいものを食べて満足すればそれで十分なわけで、この家族はおそらく日本で食べ慣れているバーミヤン的なメニューを食べたかっただけなのでしょう。それに外野が口出しする権利は全くありませんよね、当たり前すぎる話ですが。
あー、俺って、我ながら嫌な奴だ。やだやだ!!
僕らはこの家族より先に店を出ましたが、きっとこの家族は、チンジャオロースと焼きそばとジャスミンティーを楽しんだことでしょう。
この家族に幸あれ!
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