邦題は「SAYURI」。チャン・ツィイー(章子怡)が主役をした映画としてよく知られている、あれです。
で、今、その原作(を英語学習者向けにリライトしたもの)を読んでいるのですが、うーん…といった感じなんですよ。
まあ、英語にドンピシャの言葉がないという事情は分かるにせよ、京都の芸妓、舞妓をGeishaと呼ぶところからそもそも腑に落ちないし、祗園を花街というより色町という感じで捉えているんじゃないか、と感じさせてしまいます(少なくとも外国人にはそう感じさせるに十分だと思います。)。
そりゃね、確かにあの世界もきれいなだけの世界ではないことは当然ですよ。でも、あのままの描写では、単に欧米でみられる人間模様にきれいな着物を着せただけのような気がして、あの祗園の世界が生み出す独特の「みやび」が感じられないんですよ。原作者はお茶屋に上がったことがあるのだろうか、と、ふと訝しくもなったり。
そして、読みながら祗園の街並みや四条大橋、八坂神社のあたりを想像したり、果ては登場人物の台詞を京都弁に脳内変換しつつ、何とかして「みやび」を補おうとする自分がいるのにふと気付いたのでした。
昨日(2日)の夜、もとハウスメイトで今は別のStudent Houseに住んでいたスペイン人の女の子の送別会に参加しました。まあ、スペイン人主催のパーティーですから、その結果はご想像のとおりでありまして、今日は、僕自身決して悲惨な状態となったわけではありませんでしたが、すっかり弱くなっている自分自身の肝臓に愕然としたのでありました。ビール2パイント+ワイン1/3ボトル+テキーラ2ショットが翌朝残るなんてのは、わが飲酒暦からすればとてもショッキングなことなんですよ…。
まあ、というわけで今日は休肝日とすることに決め、夜もふらっとパブに行きましたが、酒を飲まずにスパークリングウォーターをオーダーし、上記の本を読んでいたのでした。
このところは、夜の10時前でも薄明るいのですが、パブを出た11時20分ころはさすがに日が暮れて星がきれいです。東の空には、夏の大三角形も上ってきています。と、はくちょう座のデネブのあたりで、ツッと流れ星が現れて消えました。
あまりに突然のことだったので、お祈りする時間はありませんでしたが、何かいい知らせかも、と、なんとなくうれしくなりつつ家路を急いだ36歳最後の日の夜なのでした。
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