学校が始まって軌道に乗ってくると、さすがに冬休みの時のようにはせっせと更新することもままなりません。自分なりに勉強の方法論を先学期とは違ったものにしてみようとしているのですが、まだ軌道に乗ったともいえず、困ったものです。でも、進まないよりも進んだ方がましなわけで。
今日は、夕方の5時半ころまでバービカンで授業があり、その後ウェスト・エンド(=チャイナタウンの辺りのことね)でレ・ミゼラブルのミュージカルを観てきました。ウェスト・エンドへはバスで向かったのですが、途中通ったセント・ポール寺院の前ではウォール街のデモと連動して起こっているデモのテントが並んでいました。
で、レ・ミゼラブルなのですが、お恥ずかしいことに、このMimakiirihiko、この原作を読んだり、映像作品で見たことが全くなく、とにかくロンドンでおそらく一番のロングラン公演をやっている(25年以上)ミュージカルというだけのミーハーな理由でのチョイスです。
劇場は、チャイナタウンの道路を挟んで向かい側。僕たちはいつものとおり一番安いチケットを買いましたので、劇場の最後列の席。でも、観劇にさしたる支障もないし、割と広角的に舞台を見られるので、決して悪くはないと思います。ただ、今回の劇場に限っていえば、最後列のシートピッチが今まで経験したことがないほど狭く、ちょっと窮屈だったかな。
で、肝心の劇のほうですが、今まで僕たちが見たミュージカル(マンマ・ミーア!、ビリー・エリオット)や芝居(39 Steps)とは趣を異にする、いわば「クラシック」なミュージカルといった感じでしょうか。俳優たちはおそらく相当程度声楽の素養がある人たちなのでしょう、おしなべてしっかりした発声をしていてとても上手です。マイクは当然入っているのですが、生の声も最後列の僕のところまでちゃんと飛んできていましたしね。特に、主人公のジャン・バルジャン役の俳優は、fffからpppまでを表情豊かに歌い分けるすばらしいテノールでした。それに、全てのセリフが歌になっているのも、これまで見た2つのミュージカルとは違うところ。言ってみれば、オペラの現代版のような感じで、もしかしたらこういったものがミュージカルの「原型」なのだろうか、とも思ったりしたのです。
で、休憩時間には「歌ばっかりで普通のセリフがなく、全体的にだらだらしている」とぼやいていた小鴨ですが、最後のジャン・バルジャンが死ぬ場面では鼻をぐじゅぐじゅいわせてきっちり泣いていました。うん、確かにこの場面は、思わず引き込まれましたよ。
そういった辺り、このミュージカルが四半世紀以上のロングランを続けている所以なのかもしれませんね。
僕としては、総合芸術としてミュージカルを観るならば、レ・ミゼラブルは今まで観たものよりも完成度が高いんじゃないかな、と思いました。観劇後のしみじみとした反芻も今までにはない経験でした。
でも、僕はもともと、「お気楽に、ひたすら楽しい」ものが好きな人。なので、レ・ミゼラブルのようなしみじみしたのも時には悪くないと思うものの、文句なしに「楽しい!」と思えたマンマ・ミーア!をあえて強く推したいと思います。あの時は、台湾のC嬢と小鴨との3人で行ったのですが、芝居がハネた後、3人が3人ともABBAの歌をハミングしていたのは、我ながらとても印象的で…。
次のミュージカル鑑賞は、小鴨の強い希望で「シカゴ」になりそうです。
まあ、この点に関する僕の希望はまず反映されないのです…ああ無情(T_T)
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