2012年1月9日月曜日

新学期が始まります…

12月10日から始まった冬休みも、今日で終わり。
このブログを書き終わるであろう時間は、もう、新学期開始日です。

この冬休みは、2週間すっぽり旅行に出かけていたということはあるものの、それにしても本当にあっという間に過ぎてしまいました。うーん、もっとじっくりと楽しみたかったのに…と後悔しても後の祭り。これからは、おそらく試験終了~論文提出まで、ひたすら勉強の毎日となるのでしょう。そして、このことを逆に言えば、僕のイギリス出国もより具体的な形で見えてきたということにもなります。それが、やっぱりもったいないような気がしてなりません。

でも、最近、まあ、いろいろありまして、なんだか仕事に復帰したいという気持ちも湧きつつあります。この1年、とりわけ前半は、そういった複雑な心理状態の中過ごしてゆくこととなるのでしょう。

ともあれ、そういう意味でも完全に自由な時間を過ごせる最後の日である今日(日曜日)、コロンビア・ロードにある花市場に行ってきました。
コロンビア・ロードとは、イースト・ロンドンにある通りで、毎週日曜日の朝8時から花市が立つことで有名です。小鴨がフラワースクールの同級生から聞くに、花の値段も割安だというので、一度見に行こうということになったのです。

イースト・ロンドンは、僕の大学の本部のある場所もそうなのですが、日本人の観光客が訪れるロンドンとはちょっと勝手が違うところかもしれません。ヨーロッパ以外からの移民や労働者階級の人が多く住み、治安はお世辞にも良いところではありません。街並みもどこか寂れていて、昼から酔っ払いのおっちゃんがふらふらしているという意味では、ちょっと(観光地化される前の)大阪の新世界の雰囲気に相通ずるものがあるかも。まあ、昼間であれば、基本的に問題ない場所なのですけど。

ともあれ、今回は、地下鉄ノーザン線でオールド・ストリートまで出て、そこから55番のバスを乗り継ぎハックニー・ロード/コロンビア・ロードで下車。そこから5分ほど歩いて市が立っている道に着きます。この場所は、ちょっと北に上がればベトナム移民が多く住んでいて、ロンドンのベトナム料理屋はこの界隈に多くあります(我々も以前来たことがあるので、このエリアは2度目ということになります。)。
バス停から市までの道は、おそらく1970年代から80年代に建てられたと思しきちょっと高層のアパートやら、それ以前に建てられた低層のアパートメントやらがあります。前者は、かつてはきっと最先端のデザインだったのでしょうが、それも今は昔。近未来的なコンクリートむき出しのデザインが今や廃墟的な雰囲気すら醸し出しています。一方、後者については、これがなかなかこじゃれたデザインではあるものの、決してきれいに使われているわけではありません。そう、ここは、典型的なイースト・ロンドンなのです。

で、市場。道の両脇にストールが並び、多くの人が集まっていて、なかなかの盛況です。


花もなかなか新鮮なものをそろえていますし、値段も確かにお手頃感が。下の写真でも、1束3ポンドと書いてありますよね。


そうそう、イースト・ロンドンについて、さっき僕はマイナスの面ばかり書いてしまいましたが、実は同時にロンドンで今もっともcoolな場所かもしれません。というのも、若手のアーティストやらが住み着いて、最新のロンドンのモダンアートの発信地になっているからです。そういうこともあってか、道の両脇にはなかなかおしゃれなショップが立ち並んでいて、小鴨は、花そっちのけでショップを一軒一軒漁ろうとします。僕は、それを適宜制止して本題(=花)に戻す役目に。

でも、ここ、今回訪れた限りではなかなかいい場所だと思いました。むしろ住んでもいいかな、と思わせるほどに。非常に庶民的な雰囲気、その中にあるアートな空間は、僕の住んでいる「中産階級」的街並みにはなかなか見られないもので、それがとても魅力的に感じられたからです。


で、こうやって音楽を演奏している横で子供たちが踊っている、なんて様子も、この街ならではなのかも。

そうそう、花市場はなかなか活気があったのですが、花売りのおじさんたちの陽気な掛け声もそれに一役買っていることは疑いようもありません。ただ、このおじさんたちの話す英語は、普通ロンドン中心部で聞く英語よりも分かりにくかったりします。それは、僕のリスニング力のなさもさることながら、コックニー(か、それに近い言葉?)を使っているからでしょう。でも、そういったおじさんの声がまたこの街の雰囲気にマッチしていて、雰囲気が良かったりします。そうそう、必ずしもコックニーだからというわけではありませんが、おじさんたちは、通貨の「ポンド」をpoundとは言っていませんでした。その代わりに、俗語として使われるquidを多用。「5ポンド」だって、"5 pounds" とは言わずに"fiver"です。こんな具合に。


動画の音は少し割れ気味で聞き取りにくいのですが、最初のおじさんは「何でも二束5ポンド!(Any two bunches for(←これは自信なし) fiver!)」と言っているようです。他でも、3束10ポンドとか、6束5ポンドとかいろんな売り声が飛び交っていました。

そして、僕らは10ポンドで花を3束買い、ついでに赤い鉢(9.5ポンド)も。そして(その一部を使って)出来上がった小鴨のプライベート作品。



ロンドンに日曜日にいる機会があれば、ここに足を運んでみるのもおすすめですよ。ちょっと違うロンドンの一面を垣間見ることができますから!

ちなみに最寄のバス停で一番便利なのは、上記のバス停。55番以外にもいくつか走っているようですが、番号は忘れちゃいました。でも、ノーザン線のオールド・ストリートからも15分くらいで歩けます。

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