2012年2月8日水曜日

挽歌

今日、伯父が亡くなりました。
インフルエンザで。

91歳なので、年齢的には大往生と言っても差し支えないのでしょうが、直前までとても元気だったのがインフルエンザであっけなく逝ってしまったことが、とても悔しくてなりません。
たかがインフルエンザ、というわけではないのですが、(理屈では分かっていても)まさかインフルエンザで命を落とすなんて…と思わずにはいられないのです。

この伯父は、僕の父親の姉の夫なので、直接の血のつながりはありません。歳もものすごく離れているので、何か行動を共にする、ということがあったわけでもありません。それでも、会えばとても気さくな人でした(若かった頃は、さぞかしハンサムだったのではないかと思います。)。なので、(後述する事情もあり、)この伯父に会うのが帰省する楽しみの1つでもありました。

この伯父は、無類の酒好きでした。いかにも酒を慈しむような、愛でるような感じで、そのお猪口の持ち方、その掲げ方、口の近づけ方など、その1つ1つがとても絵になる酒の飲み方をしていたものです。そしてそれは、僕の酒の飲み方の一つの理想型にすらなっています。

日本に帰ってまた酒を飲むのを楽しみにしていたのに…。


今日の昼、日本からその電話があった時、僕はちょうど勉強をする気がなく訪れた大英博物館から出たところでした。そして、僕はその電話を受けながらレスタースクウェアまで歩き、パブに入ってエールで弔い酒を傾けたのでした。

でも、飲みながら、うーむ、やっぱりエールは伯父の弔い酒としてはあまりふさわしくないかも、と思ったのでした。

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そして、さっき、夕食をとった後、伯父の好きだった日本酒の熱燗で、弔い酒の仕切り直しをしたのでした。日本に帰って送り出すことのできない非礼を詫びつつ。

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