で、切符をネットで買って土曜日に出かけたのが、イングランドの焼き物の街として名高いストーク・オン・トレントです。
ストーク・オン・トレントは、ロンドンから北に約200キロ。バーミンガムとマンチェスターの間になるのかな。でも、ロンドンからはヴァージン・トレインズのユーストン発マンチェスター・ピカデリー行きインターシティ(都市間連絡列車)でわずか1時間半!ユーストンは、僕たちの住んでいるところから一番近いターミナル駅であることも相まって、なかなかの好アクセスです。切符代は、一人片道29ポンド(3700円くらい?)。まあ、距離を考えたらそんなもんかな、という感じです。もっと早く予約しておけば、もっと安かったかもしれないけど。
で、8時ちょうどにユーストンを出たヴァージンのインターシティは、一路北へ快走します。どこでも寝られる小鴨が早速爆睡モードに入った傍らで、僕は、月曜日の授業の予習のための論文を読み始めます。と、カーブで体がふわっと浮き上がる感覚がしてふわっと元に戻りました。
…そうなんです、この列車、ペンドリーノという、ヨーロッパでポピュラーな振り子式車輌だったのです(振り子式車輌がどんなものか、ってのは、ここでは省略ね。)。うーん、この感覚、昔松山に住んでいた頃宇和島方面に行く時に乗った特急「宇和海」が伊予市の南で海線と別れて内子に向かって爆走を始めた時の感覚に近いなー(←細かすぎやな)、なんて思いつつも、車輌が元気に振り子モードに入っている中で細かい字と格闘すれば簡単に乗り物酔いになってしまう、と思って、論文は少し読んだところでギブアップ。車窓に広がるイングランドの田舎の風景を眺めていたのでした。あと半年もすれば、そういった景色も自由に見ることもなくなると思えば、少しでもそれを目に焼き付けたくって。
ペンドリーノの車内。乗車率はそんなに高くありませんでした。でも、なかなか快適な道中でしたよ。この写真の奥に、薄緑(薄青?)の服を着ている男性が写っているけど、この人は、どうもBBCのある歴史ドキュメンタリー番組で司会をやっている人らしいです(小鴨曰く)。ともあれ、この男性、同行の何人かと書類を見るなどして車内でも仕事に余念がない模様でした。
で、たどり着いたストーク・オン・トレント駅です!
駅名標。ストラトフォード・アポン・エイヴォンしかり、こんな地名になっているのは、ストークやらストラトフォードという地名がイギリスにはたくさんあるからで、「○○川のほとりの××」てな具合の地名をつける必要が生ずるわけですな。そういう意味ではon以下は、日本で旧国名を冠するようなものですね(大和高田とか、河内長野とか。)。
駅を後にするヴァージンのペンドリーノ。10両位の編成だったかな?これは、電車でした。
…と、隣のホームに、ローカル列車が入線。それが何と1両だけ!それもディーゼルカー。こんな長いホームがもったいないよ、と思ったら…!
こちらのホームにも同じように単行ディーゼルカーのクルー行きが入ってきました。まあ、こんな風景、山形とか秋田ならばそんなに珍しくもないのかもしれませんが、新幹線と在来線が同居するような不思議な感覚を覚えたのでした。
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…で、僕らがこの街にやってきたのは、ここがウエッジウッドなどのイングランド有数の窯元のビジター・センターに行くという目的に加え、いくつかある陶器のアウトレットショップが格安だという噂を聞いたからでした。
で、まずは情報収集ということで、この市の中心に当たるHanleyという場所までバスで移動((地球の歩き方で「ヘンリー」と書いていたので、この場所がHenryだとすっかり勘違いした僕は、バスの運ちゃんに「Henryまで」と言ったら全く分かってもらえませんでした。City Centreといってようやくわかってもらった次第。やっぱり日本語に依存しすぎるのはあきまへんな。)。そこのツーリストインフォメーションセンターでヴィジターセンターやアウトレットショップのリストをゲット。で、時間とアクセスの都合からまずはウェッジウッド&ロイヤル・ドルトンのアウトレットショップに行ってみようということになりました。
このアウトレットショップまでは、Hanleyのバスターミナルから34又は34Aのバス(乗り場はナショナル・エクスプレスのコーチ乗り場に近い方でちょっと分かりにくいかも。)で約10分。片道2ポンド/人、往復3ポンド/人です。
ともあれやって来ましたアウトレットショップ。プレハブの外観は、いかにもアウトレットショップ!
中では、かの有名ブランドの焼き物が余り高級感なく(?)並んでいます。ま、倉庫のような感じではありませんが、それでもデパートで見る感じとは明らかに違います。
肝心の価格なのですが、ネットでの情報では、ウェッジウッドの事実上の破綻以来値引率は悪くなっているという話もあったのですが、それでも探せば格安のものが見つかります。例えば、ワイルドストロベリーのマグが5ポンドとか。お皿もそれほど手の込んだ絵付けがないシリーズならば、1枚2.5ポンドとかで売られています。ウェッジウッドのマークが入っていない真っ白のカップ(でも、その形は紛れもなくウェッジウッドそのもの!)に至っては、1.5ポンドです(もっとも、ソーサーをあわせれば更に1.5ポンドかかっちゃうけど、それでも3ポンドとはお得じゃないですか?)。
実は僕らは、上海時代に結婚しているので、日本には「自分たちの食器類」というのが全くありません(僕が独身時代に個人で集めた酒器の充実度はそれなりですが。)。上海でも、基本的には借りた部屋に備え付けの食器を使っていたし。
というわけで、いずれにせよ今年日本に戻れば食器を買わなければならないわけで、それならばある程度はここで買ってしまおう、というのが今回のアウトレットショップ来訪の目的でした。訳あり品なので、多少傷があったりしますが、それでも実用には何らの支障もないものばかり!何気に使っているのがウェッジウッド、なんてのもちょっとおしゃれじゃないかな(それもアウトレット品など、イギリスで「しか」買えない代物じゃないですか!)と思った次第。
…というわけで、結局ああだこうだと悩んだ挙句、これだけのものを買ったのでした。
・皿・・・大小合わせて14枚(うち4枚はやや高級で約16ポンド/枚ですが、それ以外は2.5ポンド/枚)
・カップ&ソーサー…デミタス、ティー、コーヒーを2セットずつ合計6セット
・ティーポット
これで日本への送料(約35ポンドくらい)を含めて、合計150ポンドほど。日本円で17000円弱かな。ウェッジウッドであることを考えれば、かなり安いと思いませんか?ちなみに、付加価値税の還付手続もちゃんとやってくれますので、なかなか利用価値が高いです。
で、何をどのくらい買うかいろいろ悩んでしまったので、来月渡英予定の我が母親に電話でアドバイスを求めたりしたのですが、話しているうちに、母親の口から、「次に来たときには云々」との話が!
実は、母親も結構陶器屋を見て回るのが好きな人。そのおかげで今、実家には食器があふれ返っているのはご愛嬌。で、僕もその遺伝子を受け継いで陶器好きだし、折り悪く(?)小鴨も陶器が好きなのです。そういうこともあり、また、僕が久しぶりに財布の紐を緩めて買い込んだこともあり、小鴨は興奮状態でした。
そして・・・
そして・・・
(続く)
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