2011年3月28日月曜日

いつの間にか夏時間

どうも、日曜日から夏時間が始まったようです。
いや、そろそろだな、とは思ってたんですが、今日なんだか時計の進みが自分の体内時計(僕のは割と正確に時を刻むなかなかのスグレモノです)よりも妙に早い気がして、BBCのホームページで確認したら、果たしてGMT+1との表示が。

少しあわてましたが、ともあれ夏時間への移行は、僕の体的にも問題なく完了したようです。
で、これにより、日本との時差は8時間に、中国との時差は7時間となったわけです。
そして、北緯50度のこの場所では、日が文字どおり1日ごとに長くなるのがよくわかります。
今では、夏時間に移行したこともあり、夕方の7時でもまだとても明るい状態です。
こういう感覚、「夕方=午後6時」的感覚に慣れている僕には、今一つなじめないところでもあります。これからどんどん日が長くなり、さっき調べたところでは、夏至の辺りでは朝の5時前に日が昇り、夜の10時前に日が沈むとか。なので、明るい時間というのはその前後1時間くらいはプラスされるわけで、長い長いデータイムの季節に入ります。なんとなく楽しみでもありますね。

記事とは関係ありませんが、土曜日にちょっとでかけたNew Forest国立公園の写真、貼り付けておきます。ここは、ボーンマスから列車で20分程度の場所ですが、早速イギリスのド田舎炸裂です。なんでかよく分からないのですが、馬やロバが放し飼いにされていて、そこら中に彼らの落し物もどっさり。でも、なんかのどかでいい雰囲気。ちょっと1泊してもいいかな、って感じです(でも、小鴨は、都会が好きなようで、最後はやや飽き気味でした。)。


2011年3月24日木曜日

江南春

江南春。きっと多くの人が高校の漢文の時間に出会ったことのあるはずの杜牧の傑作です。
⇒「江南」と聞いてソウルしか思い出せないアナタ!相当の韓流中毒のようです。ほかにも関心分野を広げましょう。
⇒「江南春」と聞いて「剣南春の間違いではないか?」と思ったアナタ!相当の白酒(バイチュウ)中毒のようです。ついでに僕のために一瓶送ってください。

ともあれこの絶句、とてもシンプルな構造にもかかわらず、読み下したときの言葉のリズムのよさや、とても絵画的な描写(なんとなくゴッホが描いたプロバンスの風景に相通ずるものがあるように感じるのは、気のせいでしょうか?)が僕の感性に妙にしっくりするのです。

そして、この詩は、いろんなところで僕に影響を及ぼしてきたのが面白いな、と。
まず1998年に始めて中国に行ったときにあえて春の上海・蘇州を選んだのは、この詩のことが頭から離れなかったからにほかなりません(うーん、「夜来香」と「蘇州夜曲」も重要な要素なんだけどね。)。
で、中国人と交流するようになってからも、「僕は漢文に興味があって、杜牧の江南春など好きですよ」なんてことを一言言ったらものすごく喜ばれたことも一度や二度ではなく(いうまでもなく、この詩は中国人にもとても有名です。)、その意味で中国人とのコミュニケーションの潤滑油にもなってくれました。
もちろんこの詩、現代中国語で読んでもgoodです。現代中国語は唐代の発音とはかなり違うので詩の中には現代中国語で読んでもしっくり来ないものもありますが、この詩は現代中国語でもリズムが良いような気がします。

で、杜牧が描いた風景、具体的にどこなのか、浅学の僕には分かりませんが、僕の個人的な経験の中からでは、紹興あたりがなんとなくしっくりくるかなかぁ(まあ、家族で出かけて、親父と昼から紹興酒を飲んだくれた良い思い出があるからかもしれませんが)。

そして今日。授業中にふと思い出してしまったんです。江南春。
そういえば季節は既に春。といってもここはアジアとは全く違う雰囲気ですが、僕の一番好きな季節であることには間違いなく、ふと授業中のノートに書き出してしまったんです。

今年の現実の春は、少なくとも日本の場合には、浮かれている場合ではないのかもしれませんが、それでも、絵や音楽、そしてこのような文学の中にこっそりと春を感じてみても良いのではないでしょうか。

江南春       杜牧
千里鶯啼緑映紅  千里 鶯啼きて 緑 紅に映ず
水村山郭酒旗風  水村山郭 酒旗の風
南朝四百八十寺  南朝 四百八十寺(※)
多少楼台煙雨中  多少の楼台 煙雨の中(うち)

※たしか、「しひゃくはっしんじ」と読むんですよね、ここでは。

* * *
そうそう、最近、クラスメイトの全員がなんだか眠そうなんですよ。
ヨーロッパの学生などは、クラビングに忙しいのかもしれませんが、ともあれみんなお疲れモード。
まあ、僕も春はいつもそうだよな、と思っていたら、おなじみのこのフレーズが…

春眠不覚暁 (春眠暁を覚えず)

…おお、孟浩然さん、1年ぶりのお出ましで。

2011年3月22日火曜日

少しは落ち着いたの…かな?

政府の無策ぶりなどはまあひとまず措いておくとして、少なくともイギリスの報道を見る限り、日本の地震(&原発)の問題は、毎日なされているとはいえやや落ち着いてきた感もあります。まあ、イギリスは、今はそれどころではない(手前の問題もありますし、それよりも何よりも今はリビア問題です。)ということもあるのでしょう。まあ、地震の報道というのは、往々にして日が経つに連れて少なくなっていくものですけどね。

そして、今まで見ていたNHKのストリーム放送も時間が区切られるなどされていますので、僕のニュースソースは文字媒体によるものが多くなっています。
そういう中、江頭2:50が単身いわきに救援物資を抱えて乗り込んだ、というネットでの「うわさ」は、それが事実であるならば、真の芸人魂を見た思いで(これは決して美談とはすべきでなく、江頭2:50の「芸」の真骨頂としてみるべきなのだと思います。)、久しぶりに見た「明るい」ニュースのように思いました。

***

さて、僕は僕で、そういったものを忘れることはないものの、その一方でこちらでの生活を続けていかなくてはならないわけで。

先週末は、久しぶりにボーンマスから出てみました。ボーンマスからバスに揺られること約1時間、スウォニッジ(Swanage)という田舎町に出かけたんです。この町、地球の歩き方のイギリス版では特に紹介されていない町なのですが、海岸から見るドーセットのチョーク質の崖や、こぢんまりとした町の様子、そして、こっそりと走っている保存鉄道とそれで訪れることができるコーフ城(Corfe Castle)やその城下の村など、日帰り旅行で楽しむには十分楽しい街でした(1泊泊まっても趣き深いと思います。)。保存鉄道は、この日は、ディーゼルカーと蒸気機関車の両方が走っており、行きと帰りとでその両方に乗ることができました。行きのディーゼルカーで僕らの横の座席にいた子供などは、向こうから蒸気機関車がやってくると、「機関車トーマスだ!」と大興奮。そう、まさにウィルバート・オードリーの「汽車のえほん」に出てくるトーマスの支線さながらの雰囲気の鉄道でした(ということは、僕らが乗ったディーゼルカーは、デイジーということになるのかな?[16巻「機関車トーマスのしっぱい」参照])
いずれにせよ、かなりおすすめですよ、Swanage。

4月には、3回目のIELTSを受けます。まあ、3回目の正直となるのかどうか。前にも少し言ったように、実のところ、CAEクラスが終わった後、地震のこともあり英語の勉強がやや腑抜けになっていますが、徐々に再開しています。でも、なんとなくまだ歯車がかみ合っていないもどかしさを感じています。そんなこと言ってられないんだけど。

ともあれ、最後に、日本でも報道されたようですが、僕の愛読紙であるインディペンデントの先々週の日曜版の表紙をここに載っけておこうと思います。これは、日本にも持って帰るつもりです。


2011年3月20日日曜日

というわけで、改めて、こっそりと、はじめまして。

Mimakiirihiko、仕切り直しです。
ブログを気まぐれで引越ししました!
過去のURLは、http://blog.livedoor.jp/mimakiirihiko/だったのですが、まあ、イギリスからのアクセスが時々重かったことも、また理由の一つです。
心なしか、こちらの方がさくさくと使いやすいような気がします。

これからも従来からのポリシーを変えずに、マイペースで更新してゆきますので、よろしくお願いいたしますね。